【「プラスチックのプロ」のちょっといい話 Vol.2】プラのヒモのカタマリなのだ コラム

【「プラスチックのプロ」のちょっといい話 Vol.2】プラのヒモのカタマリなのだ

プラスチックは、「高分子(ポリマー)」とも呼ばれ、一定の構造をもつ分子がひも状につながった素材です。この分子の長さが、プラスチックのさまざまな性能に大きく影響します

たとえば、熱を加えるとやわらかくなり、冷やすと固まる「熱可塑性樹脂」では、こんな特徴があります👇

分子が長いほど、分子同士が絡み合って強度が高くなる。
→ 長い毛糸が絡まったカタマリのように、なかなかほどけません。

分子構造が不規則かつ長いと、結晶化しにくくなり、透明になることも。
→ 透明な結晶性樹脂が生まれる理由です。

分子が長いと、溶けたときにも“カタマリ感”が残る。
→ 煮すぎた麺のように、なかなかバラけません。

一般的な射出成形用の熱可塑性樹脂では、分子量(分子の長さの目安)は数万レベルですが、特殊用途では数百万レベルのものも存在します。たとえば…

  • ポリ袋などに使われるポリエチレン(PE)は、分子量数万レベル

  • スターライトが扱う、エレベーターのガイド部品用PEは、なんと数百万レベル!

この高分子のPEは、「超高分子量ポリエチレン」と呼ばれ、非常にすべりがよく、耐久性にも優れるタフな素材です。ちなみに、使っている元素はふつうのPEと同じ。でも、分子の長さだけで、性能はまったく違ってくるんです。

もちろん、製品の作り方もまったく異なります超高分子量ポリエチレンは熱をかけてもやわらかくなりにくいため、特殊な加工方法が必要。スターライトでは、用途に合わせた最適な加工技術を用いて製品化しています。

これからの開発で大事なのは、「適材適所の材料選び」。悩んだときは、「プラスチックのプロ」である私たちに声をかけてください👍

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