プラスチックには、「結晶性樹脂」と「非晶性樹脂」という分類があります。
プラスチック(=高分子)は、一定の構造を持つ分子が“ひも状”につながったもの。たとえば、プロピレン分子がたくさんつながると「ポリ・プロピレン(PP)」になります。
ペットボトルに使われるPET樹脂は、エチレングリコールとテレフタル酸がたくさんつながった「ポリ・エチレン・テレフタレート」で、これが「PET」と呼ばれる理由です。
では、結晶性樹脂と非晶性樹脂で何が違うのでしょうか?
結晶性樹脂は、分子が一定の規則性で並び、固まると“結晶”になるタイプの樹脂です。その結晶のサイズは一般的に数百μmで光の波長よりも大きいため、不透明のものがほとんど。その代表であるナイロン(ポリアミド)は白色です。
非結晶性樹脂は、高分子での分子の繋がりが不規則だと結晶にならず、光を通すため透明になります。たとえば、自動車のランプレンズに使われるポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などがその例。結晶がない=粒がないので、表面もなめらかでつやつやです。
ちなみに、百円ショップで見かけるPP製品は“半透明”です。これは、結晶部分と非晶部分が混ざっているから。「まだら」なので、つやはイマイチ。
でも、結晶のサイズを光の波長より小さくすれば、結晶性樹脂でも透明になります。スターライトが生産してきた冷却水タンクは、高結晶性PPを使っているので透明です。中の冷却水の量がしっかり確認できるようになっています。
けれども、結晶化樹脂は溶けた状態から固まったときの「熱収縮」が大きくなり「ヒケ」が発生するので、表面が少し凹凸になって美しさはイマイチになります。・・・というように、、プラスチックの特性を知り、用途に応じて適材適所で使い分けることがとても大切。
スターライトには、プラスチックの使い方からつくり方まで熟知したエンジニアがそろっています。プラスチックに関するモヤモヤ、一緒に答えを探します!
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