エンジン開発が意外とアツい訳は? エンジニアリング | コラム

エンジン開発が意外とアツい訳は?

中国OEMはBEV(バッテリーEV)に注力、と思いがちですが、2022年末から内燃機関エンジン(以後 エンジン)での高熱効率化が話題です。

吉利・銀河L7で熱効率43.32%、濰柴がディーゼルエンジンで52.28%を開発したと発表しています。熱効率が40%といわれるプリウスに比べ、単純比較で吉利なら燃費が8%よくなる可能性があるということ。なかなかスゴイことです。

中国のBEVの多くは輸出に向けられており、国内は安価なBEVとPHEV(プラグインハイブリッドEV)の販売が伸びています。特に、PHEVは大型二次電池を積まないため、高効率エンジンとの組み合わせにより安価での長距離巡航が実現できると注目されています

また、中国政府が「ガソリン車禁止」から「新車すべてを環境適応車にする」と方針転換し、HEV(ハイブリッドEV)を受け入れたため、大手中国OEMは高効率ICEの開発にも注力しているのです。前述の吉利・銀河L7、そして6万台/月以上売れているBYDの宋/秦もPHEVです。

欧州でも、23年6月トータル126万台において、BEV20万台、PHEV+HEVが40万台。エンジン付きがまだまだ多いのは、より長距離運転を重視するお国柄でしょうか。

全固体電池車は1回の給電で1,000㎞走以上を狙っており、この距離クリアがBEVのひとつのハードルのようです